睡眠環境・寝具指導士セミナー
「朝型・夜型の睡眠と生活リズム」レポート№2
ノートルダム清心女子大學 人間生活部児童学科
石原 金由 先生 講義から
ご自分の睡眠は朝型?夜型?どちらでしたか?
朝型は日常生活に合わせた活動ができる
夜型は生活リズムがずれているので通常の社会生活に合わせにくい
体内リズムと生活リズムにずれが生じる
その結果、夜型は不規則かつ睡眠短縮になる
大学生による朝方・夜型の健康調査でも
朝型よりも夜型に気力減退や慢性疲労、意欲低下等がみられる
不適切な睡眠習慣と行動問題2008年実施
対象4~6歳児
夜9時以降に外出したり帰宅したり
就床時間が23時以降多い子供さんは
引きこもりや、不安、身体的訴え、攻撃性が
まったくない子供さんに比べ多いことが判った
さらに消灯時間と起床時間を平日と週末に分け比べる調査
早寝早起きグループはMタイプ
遅寝遅起きグループはEタイプ
中間タイプがNタイプ
就床時間で1時間のずれ
起床時間で2時間のずれがあります
したがって睡眠時間はMタイプ平日週末とも9.6時間
Eタイプでは平日8.9時間ところが週末は9.5時間と
大きくずれがありました
行動問題では
Nタイプ 青色 Nタイプ 赤色 Mタイプ 白
E得点、情緒 C得点、行動 H得点、多動、不注意
P得点、仲間関係
グラフではいずれもEタイプの得点が多くなっていて
行動に問題が生じていることが判ります
向社会性のグラフでは逆の結果が出ています
保育園と幼稚園に通うタイプ別の人数は
明らかに幼稚園組にMタイプが多い
家庭における就寝のしつけでは
子供まかせの家庭では夜型が多く
きちんと決めている家庭では朝型が多くなっています
3歳から6歳児の就床時刻調査では2012年
22時以降の割合は39.8%あります
ちなみに2004年の調査では
日本は46%あり、スウエーデンは27%、フランスは16%
ドイツでは16% イギリスでも25%でした
日本の子供の遅寝の要因は
保護者の遅寝が影響している
2時間以上テレビを見ている
20時以降の外出が多いなどがあげられています
幼稚園児と保育園児の比較では
幼稚園児21時就床に対して保育園児22時以降が多いそうです
またこのような子供たちの経年変化調査では
2歳児の睡眠習慣が8歳児にどのように影響しているか調査では
朝型と夜型では行動問題に
大きく差がついていることが判明しています
子供の遅寝は成長にも大きくかかわっているそうです
補講で大学生を対象にした調査がありました
朝型、夜型合わせて3週間の調査です
まず1週目はいままでどおりの起床、就床時間の場合と
2~3週目は起床、就床時間を固定した場合とでは
心身症状得点が7.5~5.5に少なくなったそうです
特に大きく変化があった大学生は
1週目の時間が不規則な人に多かったとのことです
先生のまとめは
朝型は健康生活に適している状態である
夜型は社会生活に影響がない状態なら問題はないとのことです
ただし子供や学生のように生活時間が決められている人たちには
影響が出ているとのことです
一番悪い事態は不規則な就床、起床時間の人に
不健康な人が多いとのことでした
以上29年3月8日
睡眠環境・寝具指導士セミナーレポートです